リピート率を改善する具体的な7つの施策|CRM活用の実践ガイド

マーケティング 2026年3月14日 kotukotu編集部 約9分で読めます

「新規顧客を増やしているのに、売上がなかなか安定しない」――その原因は、リピート率の低さにあるかもしれません。新規顧客の獲得コストは、既存顧客の維持コストの5倍以上かかると言われています。つまり、リピート率改善は売上を安定させる最も効率のよい手段の一つです。

この記事では、リピート率を高めるための具体的な7つの施策を紹介します。kotukotuがBtoB企業の伴走支援で実践してきた経験をもとに、明日から着手できる方法をまとめました。

リピート率の計算方法と業界ごとの目安

具体的な施策に取り組む前に、まず自社の現状を正しく把握しましょう。リピート率の計算式は以下のとおりです。

リピート率(%) = 一定期間内のリピート顧客数 ÷ 累計顧客数 × 100

たとえば、累計顧客数が200社で、直近1年間に再購入した顧客が60社なら、リピート率は30%です。

業界別の目安は以下のとおりです。

  • BtoB(法人向けサービス): 60〜80%
  • ECサイト(物販): 30〜50%
  • SaaS(サブスクリプション型): 85〜95%(継続率として)
  • 飲食・小売: 20〜40%

自社のリピート率がこの目安を大きく下回っている場合、改善の余地が大きいと言えます。数字を把握するだけで「何が問題か」の仮説が立てやすくなるので、まずは計算してみてください。

リピート率が低い3つの原因

施策に入る前に、なぜリピートされないのかを整理します。多くのケースに共通する原因は3つです。

1. 初回購入後のフォローが手薄

商品やサービスを購入した直後は、顧客の期待値が最も高いタイミングです。ここでフォローが不足すると、「買ったけど使いこなせなかった」「期待していたのと違った」という不満が生まれ、離脱につながります。

2. 顧客ごとのニーズを把握していない

すべての顧客に同じ対応をしていると、リピート率は上がりません。購入履歴や利用状況に応じたコミュニケーションができていなければ、顧客は「自分のことを理解してくれていない」と感じます。顧客分析の基本的な進め方はこちらの記事でまとめています

3. 再購入のきっかけがない

顧客がリピートしない理由として意外と多いのが、「忘れていた」「きっかけがなかった」というものです。定期的な接点がなければ、競合に流れるのは自然なことです。

リピート率改善の7つの施策

ここからが本題です。効果的な7つの施策を、優先度の高い順に紹介します。

施策1:購入直後のオンボーディングを設計する

最もインパクトが大きいのが、初回購入直後のフォローです。具体的には以下を実施します。

  • 購入翌日に「ご利用ガイド」や「活用のヒント」をメールで送付
  • 1週間後に「お困りのことはありませんか?」と確認の連絡
  • 1ヶ月後に利用状況のヒアリングと追加提案

BtoBサービスの場合、導入後30日以内のフォロー有無でリピート率に20ポイント以上の差が出ることもあります。この期間に「ちゃんとサポートしてくれる」という信頼を築けるかがカギです。

施策2:顧客をセグメントに分けてアプローチする

顧客を購入頻度・購入金額・最終購入日の3軸(RFM分析)で分類し、セグメントごとに異なるアプローチをとります。

  • 優良顧客(高頻度・高単価): 特別な情報提供や優先対応で関係を維持
  • 休眠顧客(過去に購入歴あり・最近の購入なし): 復帰キャンペーンやヒアリングの実施
  • 一度きり顧客(1回だけ購入): 再購入の障壁をヒアリングし、改善に活かす

全員に同じDMを送るのではなく、セグメントごとに「なぜリピートしないのか」の仮説を立てて施策を変えることが重要です。

施策3:メールマーケティングで定期的な接点を作る

リピート率を高める王道施策がメールマーケティングです。ポイントは「売り込み」ではなく「役立つ情報の提供」にあります。

効果的なメールの例は以下のとおりです。

  • 業界の最新動向やノウハウ共有(月1〜2回)
  • 顧客の課題に関連する事例紹介
  • 新機能やサービスアップデートの案内
  • 季節に応じたリマインドや活用提案

メールの開封率・クリック率を毎月確認し、反応の良いテーマを増やしていくのが改善の基本です。メールマーケティングの基本設計についてはこちらの記事も参考にしてください

施策4:顧客の声を集めて改善に活かす

NPSアンケートや定期ヒアリングで顧客の声を集め、サービス改善に反映します。大切なのは「聞くだけで終わらない」ことです。

  • アンケートは四半期に1回、5問以内の短いものに
  • 回答に対するフィードバック(「ご意見をもとに○○を改善しました」)を必ず返す
  • 不満の声は最優先で対応する(不満を放置すると離脱に直結する)

顧客の声を改善に活かしていることが伝わると、「この会社は自分たちの意見を大事にしてくれる」という信頼が生まれ、再購入率の向上に直結します。

施策5:ロイヤルティプログラムを導入する

リピート購入に対するインセンティブを設計します。ただし、単純な値引きは利益を圧迫するので、以下のような設計がおすすめです。

  • 継続利用に応じた特典のアップグレード(段階的な付加価値提供)
  • 長期契約による割引(年間契約で月額10%OFFなど)
  • 紹介制度(既存顧客の紹介で双方に特典)

ロイヤルティプログラムは「すでにリピートしてくれている顧客」の満足度を高める効果もあります。優良顧客の離脱防止という観点でも有効です。

施策6:CRMツールで顧客情報を一元管理する

顧客との接点情報がバラバラだと、適切なタイミングでの適切なアプローチは不可能です。CRMツールを導入して以下の情報を一元管理しましょう。

  • 購入履歴と利用状況
  • 問い合わせ・クレームの履歴
  • メールの開封・クリック履歴
  • 営業担当の商談メモ

ツールは高額なものでなくても構いません。最初はExcelやGoogleスプレッドシートで始めて、データが増えてきたらHubSpotやSalesforceなどの専用ツールに移行する段階的なアプローチが、中小企業には合っています。

施策7:解約・離脱の予兆を検知する仕組みを作る

リピート率の向上は「リピートを増やす施策」と「離脱を防ぐ施策」の両輪で進める必要があります。以下のシグナルを定期的にモニタリングしましょう。

  • ログイン頻度や利用頻度の低下
  • 問い合わせ頻度の急な変化(増加も減少も要注意)
  • 契約更新日の接近

これらのシグナルを検知した段階で、担当者から個別にフォローの連絡を入れる体制を作ります。「離脱しそうな顧客」に早期対応するだけで、リピート率は大きく改善します。

リピート率改善の成功事例

kotukotuが伴走支援したあるBtoB企業では、月間リード数が30件から90件に成長したフェーズで、リピート率の低さが課題になりました。新規リードは増えているのに、既存顧客の再購入率が25%に留まっていたのです。

取り組んだ施策は以下の3つです。

  1. 購入後30日以内のフォローメール体制の構築:導入後の活用状況を確認し、つまずきポイントを早期解消するフローを設計
  2. 顧客セグメント別のナーチャリングシナリオの設計:購入金額と利用頻度で4セグメントに分け、それぞれに最適なコンテンツを配信
  3. 四半期ごとのNPSアンケート実施:改善した内容を顧客にフィードバックし、信頼関係を強化

この3つの施策を6ヶ月間かけて実行した結果、リピート率は25%から48%に改善しました。特に効果が大きかったのは、購入直後のフォロー体制です。フォローを受けた顧客のリピート率は、受けなかった顧客と比較して約2倍という明確な差が出ました。

ポイントは「特別なツールを導入したわけではない」ということです。既存のメール配信ツールとスプレッドシートによる顧客管理だけで、この結果を出しています。

効果測定で改善サイクルを回す

施策を実行したら、必ず効果を数字で確認しましょう。以下の3つの指標を月次で追跡することをおすすめします。

追跡する指標

指標計算方法目安
リピート率リピート顧客数 ÷ 累計顧客数 × 100前月比で改善しているか
LTV(顧客生涯価値)平均購入単価 × 購入回数 × 継続期間施策前後で比較
解約率(チャーンレート)解約顧客数 ÷ 期首顧客数 × 100月次で3%以下が目標

リピート率だけでなく、LTV(顧客生涯価値)も合わせて見ることで、施策の投資対効果を正しく判断できます。「リピート率は上がったが、リピート単価が下がった」というケースもあるため、複数の指標で多角的に評価することが大切です。

効果測定の結果を踏まえて、施策の優先順位を見直すサイクルを回していきましょう。売上改善の全体的なアプローチについてはこちらの記事でまとめています

まとめ:リピート率改善は売上の安定基盤

リピート率改善は、派手さはないものの、売上を安定させる最も確実な打ち手です。今回紹介した7つの施策をまとめると以下のとおりです。

  1. 購入直後のオンボーディングを設計する
  2. 顧客をセグメントに分けてアプローチする
  3. メールマーケティングで定期的な接点を作る
  4. 顧客の声を集めて改善に活かす
  5. ロイヤルティプログラムを導入する
  6. CRMツールで顧客情報を一元管理する
  7. 解約・離脱の予兆を検知する仕組みを作る

すべてを一度に始める必要はありません。まずは施策1の「購入直後のフォロー体制」から着手してみてください。ここだけで目に見える変化が出ることが多いです。

大切なのは、「仕組み」として定着させること。担当者個人のがんばりに頼るのではなく、誰がやっても同じレベルのフォローができる体制を作ることが、持続的な成果につなげるカギです。


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この記事を書いた人 — kotukotu編集部 kotukotuは「戦略と実行をつなぐ右腕型パートナー」として、中小企業の売上改善・コスト構造改革・DX推進を伴走支援しています。数字に基づいた改善提案と、現場に入り込む実行支援が強みです。 kotukotuの伴走支援について詳しく見る


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