「業務に合ったアプリが欲しいが、開発費用が数百万円かかると言われた」「Excelでの管理が限界だが、システム導入は大掛かり」。中小企業の業務課題を解決する選択肢として、ノーコード・ローコードツールが注目されています。プログラミングの知識がなくても、業務アプリの構築や業務の自動化が可能で、中小企業のDXを加速します。
本記事では、中小企業がノーコード・ローコードツールを活用する方法を解説します。
ノーコード・ローコードとは
| 種類 | 内容 | 対象者 |
|---|---|---|
| ノーコード | プログラミング不要。GUIで操作 | 非エンジニア(総務、営業等) |
| ローコード | 最小限のプログラミング。基本はGUI | IT知識がある担当者 |
| フルコード | 完全なプログラミング | エンジニア |
中小企業にはノーコードがおすすめです。特別なIT知識がなくても、ドラッグ&ドロップでアプリや自動化の仕組みを構築できます。
DXの始め方で全体的なDX戦略を確認してください。
主要ノーコード・ローコードツールの比較
| ツール | 月額 | 得意分野 | 難易度 | 日本語対応 |
|---|---|---|---|---|
| kintone | 1,500円〜/ユーザー | 業務アプリ | 低 | 完全対応 |
| AppSheet | 無料〜 | データベースアプリ | 低〜中 | 対応 |
| Zapier | 無料〜2,800円 | 業務自動化 | 低 | 一部 |
| Bubble | 無料〜4,000円 | Webアプリ | 中 | なし |
| STUDIO | 無料〜2,480円 | Webサイト | 低 | 完全対応 |
kintone(キントーン)
サイボウズが提供する業務アプリ構築プラットフォームです。日本の中小企業での導入実績がもっとも多く、日報管理・顧客管理・案件管理・在庫管理など、あらゆる業務アプリをノーコードで作れます。
向いている用途: Excel管理からの脱却、部署横断の情報共有
AppSheet(アップシート)
Googleが提供するノーコードアプリ開発ツールです。Googleスプレッドシートのデータをベースに、スマートフォンアプリを自動生成できます。
向いている用途: 現場でのデータ入力アプリ、在庫確認アプリ
Zapier(ザピアー)
異なるWebサービス同士を連携させる自動化ツールです。「Gmailで添付ファイル付きメールを受信したら、GoogleドライブにPDFを自動保存する」といった自動化をノーコードで構築できます。
向いている用途: サービス間の連携自動化、定型業務の自動化
Bubble(バブル)
本格的なWebアプリケーションをノーコードで開発できるツールです。顧客向けのポータルサイトやマッチングサービスなど、外部公開するWebアプリに適しています。
向いている用途: 顧客向けWebサービスの開発、社内ポータル
STUDIO
日本発のノーコードWebサイト構築ツールです。デザインの自由度が高く、コーポレートサイトやLPの制作に適しています。
向いている用途: Webサイトのリニューアル、LP制作
活用シーン別のおすすめ
| 業務課題 | おすすめツール | 構築期間 |
|---|---|---|
| 顧客管理のExcel脱却 | kintone | 1〜2週間 |
| 現場の点検チェックアプリ | AppSheet | 3〜5日 |
| メール→スプレッドシート自動転記 | Zapier | 1〜2時間 |
| 顧客向けポータルサイト | Bubble | 1〜2ヶ月 |
| コーポレートサイト制作 | STUDIO | 1〜2週間 |
kintoneでの業務アプリ構築例
例1:営業案件管理アプリ
Excel管理している営業案件をkintoneに移行します。
- 案件名、顧客名、担当者、ステータス、受注見込み額、次のアクション
- ステータス別のグラフでパイプラインを可視化
- 通知機能で「放置案件」をアラート
構築期間:1〜2日
例2:日報アプリ
Googleフォームの代わりにkintoneで日報を管理します。
- 訪問先、商談内容、次のアクション、気づき
- スマートフォンから入力可能
- チーム全員の日報を一覧表示
構築期間:半日
例3:在庫管理アプリ
Excelの在庫管理表をkintoneに移行します。
- 商品名、現在庫数、発注点、最終入荷日
- 在庫が発注点を下回ったら自動通知
- 入出庫履歴の自動記録
構築期間:2〜3日
Zapierで業務を自動化する例
例1:問い合わせフォーム→Slack通知+スプレッドシート記録
Webサイトのフォーム送信をトリガーに、Slackに通知しつつGoogleスプレッドシートに自動記録します。設定時間:30分
例2:メール添付PDF→Googleドライブ自動保存
請求書PDFが添付されたメールを受信したら、Googleドライブの指定フォルダに自動保存します。設定時間:15分
例3:カレンダー予定→Slackリマインド
Googleカレンダーの予定の15分前にSlackで自動リマインドします。設定時間:10分
業務効率化ツールの選び方も参考にしてください。
導入のステップ
ステップ1:課題の特定(1日)
「Excel管理の限界」「手作業の自動化」「情報共有の改善」など、具体的な課題を1つ選びます。
ステップ2:ツール選定と試用(1週間)
課題に合ったツールの無料プランで試します。kintoneは30日間の無料トライアル、AppSheetは無料で始められます。
ステップ3:プロトタイプ構築(1〜2週間)
最小限の機能でアプリを構築し、実際の業務で使ってみます。完璧を目指さず、80%の出来で運用開始し、使いながら改善します。
ステップ4:運用と改善(継続)
利用者のフィードバックを元に、項目の追加や画面の改善を行います。ノーコードツールの強みは「変更が即座にできること」です。
RPAの導入方法と組み合わせて、ノーコード+RPAで業務の自動化範囲を広げることも可能です。
よくある質問
ノーコードで作ったアプリは業務に耐えられますか?
はい。kintoneは国内3万社以上の導入実績があり、数百名規模の企業でも使われています。ただし「万人が同時にアクセスする大規模システム」や「複雑な計算処理」はノーコードの範囲を超えるため、フルコード開発が必要です。中小企業の業務アプリであれば、ノーコードで十分に対応できます。
kintoneとAppSheetのどちらを選ぶべきですか?
日本語の情報量とサポートの充実度ではkintoneが優位です。費用を抑えたい、Googleサービスとの連携を重視するならAppSheetがおすすめです。Googleスプレッドシートのデータをそのまま使えるAppSheetは、導入のハードルが特に低いです。
ノーコードで作ったアプリを外部の開発者に引き継げますか?
ツールによります。kintoneやAppSheetは設定画面がGUIなので、引き継ぎが比較的容易です。Bubbleは複雑なアプリを作ると構造が分かりにくくなるため、ドキュメントの整備が重要です。
ノーコード・ローコードツールの選定や業務アプリの構築について、kotukotuでは無料相談を承っています。お気軽にご相談ください。
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